青空さんに聞きました!

mooi-mooiVol.24-27から春・夏・秋・冬のお天気エッセイを寄せてくれた、気象予報士の竹内青空さん。2021年から娘さん、旦那さんとともにハーグに暮らしていらっしゃいます。Vol.27の「秋編」をもって青空さんのエッセーは終了します。あっさりサヨナラは悲しい!と、インタビューを申し込んでみました。生憎、お名前通りの青空ではなかったですが、紅葉がはじまるハーグでお会いし、色々聞いちゃいました。 

 

青空さん、お天気エッセイ、一年間、ありがとうございました!
―こちらこそ、ありがとうございます! 楽しかったです。

 

連載されていかがでしたか?
―オランダの天気をより詳しく見るようになって、私も勉強になりました。そして、オランダらしいなぁと思う発見もあったんです。

 

それは何ですか?
―天気予報で使われるこの表示です。

 

 

晴れ、曇り、雨の3種類が表示されていますよね。日本では天気マークは2種類までしか使えないんですよ。

 

そうなんですか!
―そういった制約があるので、晴れ後曇り、もしかして雨が降るかもという予想なら、表示は2種類で、口頭や文章で「折りたたみ傘を持参したほうがいいですね」などと補足します。そうそう、折りたたみ傘持参するかしないかは天気予報の必須情報です(笑)。

 

表示は2種類だけとは知りませんでした。
―それと、雨の場合、日本は傘マーク表示ですよね。それは「日本人はよく傘を使う」ということを示しているのだと思います。一方、オランダでは青い点線で表示されます。雨に降られても気にしない国民性が現れているのかもしれませんね。また、3種類の天気マークを見て、オランダの天気は変わりやすいんだなぁと改めて思いました。

 

ところで、青空さんが気象予報士になろうとしたきっかけは何ですか?
―名前が青空ということもあり、小さい頃から天気に興味がありました。大学を卒業してから一般企業に勤めたのですが、気象予報士になろう!と一念発起。働きながら一年間猛勉強しました。

 

気象予報士の資格取得試験は難しいのですか?
―合格率は5%前後と言われています。天気図の読み方だけではなく、法律、物理、化学など内容は多岐に渡りますし、記述式テストもあるんですよ。そして、試験は2つの学科試験と1つの実技試験があって、2つ学科の試験に合格しないと、実技試験の採点がされないのです。それが……。

 

何かあったのですか?
―勉強を始めた矢先に、妊娠していることが分かりました。気象予報士の試験は年に2回あるのですが、ターゲットにしていた試験の頃が出産予定で。

 

ひょえー。
―出産してからのほうが勉強を続けるのは難しいと思っていたので、絶対合格してやる!って気合を入れました。お腹に赤ちゃんがいながらの勉強は楽しかったですよ!

 

青空さん、つ、強い…。
―出産した後に試験の予定だったのですが、予定日よりも早く娘が誕生したのです。健康で生まれてきてくれたのはとても嬉しかったのですが、退院した翌日が試験日に! 日本では出産後、6日間入院しなくてはいけなくて、1日でも後に産まれていたら入院中と重なってしまい試験はアウトでした。考えて生まれてきてくれたのかな?

 

ひょえー。
―3時間おきの授乳時間以外は、全て勉強に費やしました。あまりにも大変すぎて、その頃の記憶があまりありません(笑)

 

気象予報士になられてから、どのような場で活躍されていたのですか?
―民間気象情報会社「ウェザーニュース」に所属し、気象の原稿を書いたり、ラジオで気象情報をお伝えしたり、小学校で地球温暖化に関する出張授業をしたりしていました。1年間はテレビ千葉でお天気キャスターも経験しました。

 

天気ですからテレビは生出演ですよね?
―はい。独特の臨場感があって楽しかったですよ。伝える内容だけでなく、番組で使う画面も全部自分で考えます。気象庁などが作成した天気図や気象データに自分で風の方向を矢印で入れたり、役立つ情報を追加したりします。

テレビで「お天気お姉さん」という名称で呼ばれている方たちは用意された原稿を読むだけですが、気象予報士は気象庁などから配布される情報を解釈し伝えることができるので、自分で原稿も考えます。あ、メイクも自分です(笑)。

 

台風など緊急に発信する情報もありますよね?
―はい、台風情報は気象庁しか出せないのですが、緊急を要するのでメイクをしている時間もなく、ほぼすっぴんで出たこともあります(笑)。

 

そうか、気象に関する情報は誰でも出せるわけではないんですね。
―そうなんです。台風の進路予想や警報は気象庁のみが発表することができます。いろいろな情報が出ていると混乱してしまうためです。

気象予報士は気象庁が発表する台風情報などを分かりやすく解説して、危険が迫っている時はできるだけ早く避難してもらえるように呼びかけます。逃げ遅れの原因の一つは危機が迫っているのに「自分は大丈夫」と考えてしまうことなんです。テレビを見ている方に実際の行動に移してもらうには、どのように伝えればよいのかと考えて工夫していました。

 

確かに情報がバラバラだと混乱しますよね。それに、天気の情報の伝え方って工夫が必要なんですね。勉強になります。
オランダの生活についてお伺いしてもいいですか?オランダのどんなところがお好きですか?
―緑が多いことです!ちょっと歩くだけで緑いっぱいの公園に行けるのは嬉しいですね。夏の熱波のとき、日本なら冷房が効いたコンビニに行って一息だったのが、木陰に行くだけで涼がとれて、いいなぁ~って思いました。暑さの違いはありますけれど。また、みなさん、子どもに優しいところも好きです。

 

逆にオランダ生活でつらいなーと思うこともあります?
―工事です(笑)。家のトイレを工事する必要があって、トイレ無し生活が2日間の予定だったのが、なんと2週間にのびたんです。さすがにつらかったです。はじめて「オランダ、つらいかも(泣)」と思いました。

 

それは大変でしたね💦。気分を直して質問を続けます!ご家族でどんなところにお出かけしますか?
―4歳と6歳の娘が動物好きなので、動物園とか牧場に出かけることが多いですね。牧場では動物と触れ合えるのがいいなって思います。娘たちは糞も気にしません!

あとは生ビール巡り。夫も私もタップビールが好きで(笑)。ビールのおいしいところを探してヨーロッパのあちこちに行っています。イタリアのペローニ、大好きです。ピルスナービール発祥の地チェコとビール大国デンマークで飲んだビールも格別でした。

 

 

いける口なんですね! オランダにいらっしゃる間に絶対やりたいこと、ありますか?
―オーロラを見ることです! ごくたまにオランダ上空にも表れることがあるそうですね。すごくないですか、住んでいながらオーロラを見る機会があるって!! アイスランド旅行も計画しています。

 

最後の質問です。青空さんの気象知識から、ぜひ教えてください。これからしばらくは暗くて灰色の天気が続きます(泣)。晴れが予想される典型的な天気ってありますか?
―風に注目してください。西から風が吹くときは暖かめですが天気が悪くなります。一方、東からの風は冷たいですが、中央ヨーロッパに高気圧がはっていれば、晴れも運んでくれます。南からの風もよいのですが、南西となるとどんよりした天気になってしまいますね。

 

東からの風ですね!貴重な晴れ日を逃さないよう、注目しておきます。ところで、オランダのニュースと最新情報を発信しているウェブサイト「Portfolio」さんでの連載がはじまりましたね!
―はい。月1回、天気にまつわるエッセイを書きはじめました。mooi-mooiの場合は三か月に1回だったので、大きな話になりましたが、もう少し細かなお話ができるのが嬉しいです。少しでもみなさんの生活に役立つ情報をお伝えしていきたいなと思っています。

 

最後に、青空さんから、mooi-mooiの読者へメッセージをください!
―これまで4回にわたる連載を読んで頂きありがとうございました。オランダは日本と同じくらい天気が話題になる国だと思います。「天気が悪い」と悪評(?) ですが、それだけではない、また別の側面をお伝えしたいと思いエッセイを書かせて頂きました。住んでいる所の天気を知ることは暮らしやすさに繋がると思いますので、少しでも皆さんのお役に立てたなら幸いです。

これから長い冬が始まりますが、冬の天気エッセイ (Vol.24) で書いた通り「灰色の空」は「比較的温暖な気候」と関係があります。天気の悪さにうんざりした時には思い出して頂けると嬉しいです。

 

これからは青空さんのお天気エッセイは「Portfolio」で月1回の連載をお楽しみくださいね。今日はありがとうございました!

 

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